リンゴループしてしまったとき
直るかのまとめ
iPhone修理のお持ち込みで当店に「リンゴのマークが」つきっぱなしになるというご相談が増えました。多くの第三者修理店では解決できず当店を紹介することが多いようです。パソコン整備士という資格からの分析を解説していきたいと思います。
iPhoneの電源を入れた時にリンゴのマークが表示されます。いつもと違いなかなかログイン画面に変わってくれません。この現象をリンゴループといわれております。様々なパターンがあり、直ることもありますが復帰できないこともありますので、経験上のものになりますがご紹介していきます。
100%直らないケース
残念ながら復帰できないケースをご紹介します。
「ストレージの容量がいっぱいになります」という警告がでていた
動画をたくさん記録している人によく見られます。この警告が出た時、動画をためらわずに削除しないといけません。リンゴループの間隔は2分ぐらいが特徴です。Apple正規サービスプロバイダに持ち込んだ時はこのようなことは無いといわれました。データーの記録が限界を超えてしまった瞬間リンゴループになります。データーを削除して初期化すると直ることが稀にありますが、そのiPhoneを使用し続けていてデーターはそれ程なくても動作が不安定になるということがほぼ100%起こるということから直らないケースに含ませていただきます。
水没してしばらく使えていた
水没して問題なく利用していてというケースでのリンゴループは、ほぼ復旧不可能になります。第三者修理店での基板洗浄は精製水または、より純度の高い水を使用しミネラル分をできるだけ取り除く方法を用います。この作業は、基板のショートを防ぐ効果が狙いになります。そのまま乾燥させてしまうと、ミネラル分が基板の中のものをショートさせやすくするため、iPhoneが水の中に落ちたけど、画面はきれいで問題ないと思い使っていたけれども突然リンゴループが始まったというケースが起こります。基板の中の多くのものがショートしてしまい、記憶領域が破損してしまうことから、専門業者に委託しても復旧不可能というケースがあります。
夏のポケット冬のコートの内側
このリンゴループの原因がわかるという人は非常に少ないです。iPhoneの画面を外すと、SIMカード付近と耳のスピーカー付近に水没すると赤くなるシールがあります。ここの色のつき方でわかる観察力のある方ならば、お客様に「ポケットに入れていましたか」と質問するでしょう。「汗蒸れ水没」と名付けました。汗には塩分があります。海の中に落とすようなものです。
基板修理で直るケース
Apple製品を落としてしまうと起こるリンゴループ
運が悪いと、基板のチップに問題が起こり電気の流れがうまくいかずにリンゴループになります。リンゴがついて消えるまでの間隔が約5秒、約20、40秒ぐらいの間隔になることが特徴です。充電をしながら電流を計測して判断します。水没していなければ高確率(90%以上)で成功します。
水没してクリーニング直後に起こるリンゴループ
水没直後安全に電源をOFFにできたのにもかかわらず、クリーニング終了後に起こるリンゴループです。本来漏電したりするはずなのに奇跡的に動作していると起こる現象です。やってはいけませんが、水没後、電源をOFFにしてもう一度ONにすると起こると思います。この場合は確実に破損するパターンかもしれないので絶対に行わないでください。クリーニング後、きれいになってしまったがために配線の一部が繋がらなくなって起こる現象です。クリーニング後に充電のモニターを観察すると一部の第三者修理店ではわかる人がいます。この場合の基板修理の成功率は50%前後かもしれません。
ホームボタン関連のトラブル
ホームボタンを交換して直るケース
ホームボタンが断線したり、ボタンの表面が割れたりすると起こることがあります。
画面交換して直るケース
よくある現象としては、iPhone7、iPhone7Plus、iPhone8、iPhone8Plusで起こるケースです。ホームボタンは、iPhone6s、iPhone6sPlus以降は画面を通じて基板につながる構造となっています。ホームボタンは正常なのですがこの部分が断線していると起こります。iPhone7、iPhone7Plus以降のモデルでは、リンゴループの間隔が10分と長めです。iPhone7、iPhone7Plus、iPhone8、iPhone8Plus発売直後の画面はホームボタンが外れているとこの現象がありました。現在でも再生画面の中には、ホームボタンが無い状態でテスト動作すると稀にこの現象が起こります。個人的な推測ですが、基板または画面側のファームウェアが古いと起こるのではと思っています。
バッテリーが弱っているとき
バッテリーが劣化してくると起こる現象です。代表的なリンゴループの間隔は1秒です。リンゴがついたと思ったらすぐに消える感じです。バッテリー交換で解決しますが、経験の無い第三者修理店では検査をしないで修理を断られたりすることもありますので、電話でこの話をして理解してもらえるお店に行きましょう。
内部パーツが原因
原因はよくわからないのですが、内部の部品が正常に動作しているのにもかかわらず部品を交換すると改善するケースが確認されています。
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自撮りカメラ
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充電コネクター
購入してからOSを一度もアップデートしていない
まれなケースですが、iPhoneを購入して一度もiOSをアップーデートしていない場合で、電池がなくなり電源が切れて、その後充電したときにパースコード画面に切り替わらないという現象です。
現在確認できている共通点としては、iCloud情報が登録されていない場合に起こっています。iCloudを登録していたとしても何かしらの原因で同期できないなどの症状があると起こることもあります。非常にレアなケースです。
iOSのアップデートやiTunesのアブグレードで改善でき、記録領域にしっかりとした空き(1GB以上)があれば100%問題ないと思います。